ロバートBライシュ 最後の資本主義 1 支配的な見方




 

支配的な見方

・この世のどこかに「自由市場」という概念が存在しており、そこに政府が「介入する」というのは誤り。

これを認めると、市場が作り出す不平等を肯定することになってしまう。

・どんな市場にも政府による規制と執行が必要。政府は自由市場に介入するどころか政府が市場を創造する。

・自由市場と政府のどちらがましかという不毛な議論を続けていれば、誰が権力を行使し、どんな恩恵を得ているのかを調べることが困難になる。

・大銀行が窮地に陥った場合には政府が補助してくれる暗黙の了解→財務上の優位→金融界全体への支配→政治力を高め、自分の望むルールを作らせる。

・昨今の取引できる物は複雑なものが多い。かかる複雑さが特定の者が利益を得るルールであることをわかりにくくしている。