5-2 審理の原則 訴訟行為

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1.意義と種類
(1)訴訟行為の意義
訴訟行為とは、
訴訟手続において訴訟の主体が行う行為であって、訴訟法上の効果を発生させるもの。

(2)当事者の訴訟行為
申立て
=裁判その他の裁判所の訴訟行為を求めることを目的とする当事者の訴訟行為

主張
=申立てを理由づけ、または、理由のないものとするために当事者が裁判所に提出する訴訟行為

2.訴訟行為と私法行為
(1)訴訟行為と私法行為の区別
訴訟行為か私法行為かの区別をする実益は、当事者の一定の行為について、私法行為を規律する実体法上の規定を適用すべきかどうかが問題になったときに、訴訟法的な特別の考慮をする必要があるかどうかを分けるところにある!

(2)訴訟に関する合意の効力
・訴訟に関する合意
=現在または将来の訴訟に関し、訴訟手続や訴訟追行の方法等に関して当事者がする合意をいう。

・任意訴訟の禁止の原則
=訴訟手続は、民訴法等の訴訟法規の定めに従って統一的な方式で進められる必要があり、個々の事件において裁判所や当事者が任意に手続を定めることは、原則として許されない。

・当事者の意思を尊重しても訴訟法規の趣旨や公益に反しない場合が考えられる。
→処分権主義や弁論主義の妥当する範囲内の事実については、その内容が合理的かつ明確なものであれば、ほかに無効事由がない限りは、当事者の合意が有効と認められることになる!!!!

(3)訴訟行為についての実体法規適用の有無
・行為能力に関する民法の規定の適用については
制限行為能力者にとって保護がより厚い訴訟能力制度によるべき

・意思の欠缺・瑕疵に関する規定については
①訴訟手続内で行われ、一連の手続の起点または通過点となる行為の場合には、手続の安定を考慮して適用が認められない!
②訴訟前または訴訟外でされる訴訟行為や訴訟を終了させる訴訟行為には、手続の安定等の要請が低いので、適用を認めやすい。

・公序良俗については
法秩序一般に準ずるものとして訴訟行為にも適用させるべき場合がある。

3.訴訟行為と信義則

4.訴訟行為の撤回
・訴訟を終了させる行為など、一定の効果が直ちに発生する場合には、その行為をした当事者が自由に撤回することはできない。

・申立てについては、裁判所が裁判や証拠調べによりこれに応答するまでは、その撤回が可能。

・事実や法的事項に関する当事者の主張は、原則として撤回が自由であると解されるが、主張の撤回も攻撃防御方法の提出の1つの形態であるから、適時にされなければ時機に後れたもの(157条1項)にあたることになる

5.訴訟行為と条件
訴訟行為に条件や期限を付することについては、訴訟手続の安定および明確性の要請や、裁判所の判断を無用に拘束しないようにする必要があるとの配慮から、原則として許されない。

ただし、相殺の抗弁については例外。

6.実体法上の形成権の行使に関する主張とその却下の効果
・形成権の行使が時機に後れたものであるとして裁判所に却下された場合(157条)、裁判所にその主張の内容について判断させるという訴訟法上の効果は発生しないことになるが、
このような場合に、形成権行使の実体法上の効果はどうなるのか???

行為の性質
実体法上の法律行為(意思表示)と、そのような法律行為がされたことを法律上主張する訴訟行為との2つの行為がされていると解するのが相当である。(併存説)
→訴訟法上は効果がなくとも実体法上は効果がのこる。

しかし、形成権を行使する当事者の合理的な効果意思がどのようなものかを考えて、当該訴訟において主張の内容に関する裁判所の判断を受けなかった場合には実体法上の効果を残さないという条件付きでされた形成権の行使であると考えるのが妥当。(新併存説)
→当該訴訟で判断の対象とならなかった場合には実体法上の効力も存在しないことになる。

・形成権の訴訟外行使
請求される可能性のある相手方の受働債権について訴訟外で総裁の意思表示をし、その事実を訴訟で主張したが却下された場合。
この場合は実体法上の効果が確定的に生じる(民法506条)!!
訴訟外の相殺の意思表示は、相殺の要件を満たしている限り、これにより確定的に相殺の効果が生じる。


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