読書 渋谷秀樹 憲法への招待 1 憲法とは何か 聖徳太子の17条の憲法は憲法か?




憲法とは何か
1.聖徳太子の17条憲法は「憲法」か

(1)西欧起源の憲法
・「憲法」には漢字的に、ルールや規範のニュアンスが込められていた。
人間の勝手な心の動きや見方を上から抑える
もろもろのルールを統括

constitution=構造・構成・組織

社会契約思想・自然権思想
→権利の保障と権力の分立が備わった憲法こそが真の意味での憲法

(2)国家はどう作られたか
・国王はどういう理由で統治権を持つのか?
=国家権力の正当性をめぐる議論

・高次法思想
王権すらも制約する法がある

・自然権思想
人間は生まれながらにして何によっても侵されない固有の権利を持つ

・社会契約思想
政府は市民との契約によって統治権が与えられた

このような思想の具体的な産物が真の意味での憲法

(3)国家は想像の産物か
・国家を構成する不可欠の要素
領土・人・統治権

・統治権とは
立法権・行政権・司法権

・統治権は形として存在するわけではない、
人々が頭の中で「それが確かにある」と想定して初めて存在する。
まるで実体のないフィクション
しかし、約束事に過ぎない統治権が、最終的には強制力をもって私たちの生活を支配している。

・日々の生活を安全で快適に送るために、有効で便利なシステムとして作ったのが国家であり、国家の持つ統治権であり、それを行使する政府。
それが本当に有益であるようにするためには、統治権や政府はどのようにあるべきかということについての約束事が憲法。

(4)聖徳太子の17条の憲法
法というか職業倫理。
立憲主義的憲法ではない。

 

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