トマ・ピケティ 21世紀の資本 3 資本の変化

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資本の変化

1.富の性質
19世紀初頭において富はレントを生み出すためのものだった
大抵は土地か国債

常にリスク志向で起業精神にあふれているが、十分に蓄財すると必ずレントに変わろうとする

2.イギリスとフランスにおける資本の変化
20世紀初頭の水準に回復した。

・国民資本=農地+住宅+他の国内資本+純外国資本

3.外国資本の盛衰
純外国資産のポジションが非常に高かったため、イギリスとフランスは構造的な貿易赤字を出していた。
=輸出するよりも多くの財・サービスを外国から受け入れていた

国際収支は大きくプラスとなり外国資産を毎年増やせた。
取引の黒字を出して植民地を併合し、外国資産を蓄積する目的は、まさに貿易赤字を出せる立場に立つことであった。

貿易黒字を出していても利益は得られない。
モノを所有する利点は、労働なしに消費を続けられること、もしくは、消費を続けて自分が生産するよりも多くを蓄財することである。

4.所有と富~どの程度の規模か~

5.公共財産、民間財産
国民資本=公的資本+民間資本
公的資本=国の資産と負債の差

公共資産
非金融資産・金融資産

・イギリスフランスでは、民間資本の99~95%を民間資本が占める。

6.歴史的観点から見た公共財産

7.イギリス~民間資本の強化と公的債務~
イギリスの公的債務の水準の高さがイギリス社会の民間財産の影響力を増した。

財産持ちの立場からすると、無償で税を納めるより、国に貸し付けて利息を受け取る方が有益だった。

財政赤字によって民間財産に対する需要が増加したせいで、財産からの収益が増えた。

8.公的債務で得をするのは誰か
19世紀、民間財産は公的債務により増加
20世紀、負債はインフレに埋もれた。財政赤字は実質的に国にお金を貸した人の資金で埋め合わされた。
インフレによる再分配。

9.リカード等価定理の浮き沈み
・リカード等価定理
ある状況下において公的債務は国民資本の蓄積に影響しない。
公的債務の増加は民間貯蓄の増加で賄われていた

10.フランス~戦後の資本家なき資本主義~
私的資本主義に対して、強い公的規制と監督が存在する混合経済
大企業を掌握するのが民間所有者ではない国家資本主義

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