民法択一 親族 親権


・協議離婚に際して、夫婦の間に未成年の子がある場合には、父母の協議で、一方を親権者と定めなければならない(819条1項)→親権者を定めなければ離婚届が受理されない(765条1項、819条1項)。

・協議離婚に際して、必ずしも、親権者の他に監護権者を定める必要はない。

・子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母が行う(819条3項本文)!!!

・子の出生後に、父母の協議で、父を親権者と定めることができる(819条3項ただし書)

・裁判上の離婚の場合は、裁判所が父母の一方を親権者と定める(819条2項)。=協議で定めることはできない。

・父母が共同して親権を行う場合、父母の一方が、共同の名義で、子に代わって法律行為をし、又は子がこれをすることに同意したときは、その行為は他の一方の意思に反したときであっても、そのためにその効力を妨げられない!!ただし、相手方が悪意であった場合はこの限りではない(825条)。!!

・父母は、その協議により、嫡出でない子について、一方が親権を、他方が監護権を行使すると定めることができる。 フム・・・

・父が認知した子に対する親権は、父母の協議又は家庭裁判所の審判で父を親権者と定めた場合に限り、父が行う(819条4項、5項)

・嫡出でない子は母の氏を称する(790条2項)。

・もっとも、父が認知をしたときは、「子が父または母と氏を異にする場合」(791条1項)に当たり、子は家庭裁判所の許可を得て、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その父または母の氏を称することができる。

・養子となる者が15歳未満であるときは、その法定代理人が、養子となる者に代わって、縁組の承諾をすることができる(797条1項)。

・この承諾につき、養子となる者の父母でその監護すべきものがほかにいる場合には、その同意も得なければならない。

・さらに、養子となる者の父母で親権が停止されている者があるときには、その同意も得なければならない。

・子の利益のために必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の親族の請求(×職権)によって、親権者を他の一方に変更することができる(819条6項)。

・子の親が未成年者であるときは、この未成年者の親権者又は後見人が親権を行う(833条、867条)。

・父母の婚姻中には親権共同行使の原則(818条3項本文)があり、一方の意思に反して行われた親権行使としての法律行為は原則として無効となる。

・上記例外として、父母の共同名義で行われた場合には、善意の第三者保護のために有効となる(825条)。⇔単独名義で行われたら有効となる余地はなく、善意の第三者も保護されない。

・親権者の変更は、子の利益のために必要があると認めるときに、子の親族の請求によって家庭裁判所が行う(819条6項)→父母の協議によって一方に定めた親権者を他方に変更する場合、再度協議によって変更することはできない。

・親権を行う者は、自己のためにするのと同一の注意をもって、子の財産管理を行わなければならない(827条)。

・親権者の代理権限は、原則として財産上の行為に限って認められる(824条本文)。

・しかし、一定の場合に親権者が子に代わって身分行為をなし得る。⇒認知の訴えの提起(787条)、15歳未満の子の縁組の代諾(797条1項)、15歳未満の子の離縁の代諾及び訴えの提起(811条2項、815条)、未成年者が養親となる縁組をした場合の取消請求(804条)、未成年者が養親となる縁組をした場合の取消請求(804条)、相続の承認・放棄

・利益相反関係にある親権者は特別代理人の選任を求め(選任を家庭裁判所に請求)、特別代理人と利益相反の関係にない親権者と共同して代理行為をなすべき。→母と子のみに利益相反関係がある場合に、父は特別代理人の選任を求め、共同して代理行為をしないといけない。
+特別代理人の選任なしに、家庭裁判所の許可を得れば利益相反行為をすることができるわけではないことに注意!

・親権者が共同相続人である数人の子を代理して遺産分割手続きを行うことは、利益相反行為になる。!

・親権者自身が金員を借り受けるに当たり、その債務につき子の所有不動産の上に抵当権を設定することは、かりにその借受金を子の養育費に充当する意図があったとしても、利益相反行為に当たる。!!

・上記の事案で、連帯保証契約の締結も利益相反行為に当たる。=第三者の金銭債務につき、父母が連帯保証するとともに、父母が子を代理して連帯保証する場合

・親権者が特別代理人によることなく未成年の子を代理してした行為は、無権代理行為となる。→子が成年に達した後に追認をすれば有効となる。

・利益相反行為(826条)に当たるかどうかは行為自体を外形的客観的に考察して判断されるのであり、親権者の動機や意図では判断されない。

・第三者の金銭債務につき、父母が子を代理して子所有の不動産に抵当権を設定する行為は外形から利益相反行為に当たらない。しかし、代理権濫用に該当する場合がある。

・親権者は原則として、子の財産上の地位に変動を及ぼす一切の法律行為につき子を代理する権限を有する(824条本文)ところ、親権者が権限を濫用して法律行為をした場合には、93条ただし書きが類推適用される。

・家庭裁判所が親権喪失の審判をする要件は、父または母による虐待又は悪意の遺棄があるとき、その他父または母による親権の行使が著しく困難又は不適当であることにより子の利益を著しく害するときである(834条本文)。

・親権喪失の審判の請求権者は、子、その親族、未成年後見人、未成年後見監督人、検察官(834条本文)及び、児童相談所長(児童福祉33条の7)である。

・親権喪失(834条)、管理権喪失(835条)の原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人またはその親族の請求により、親権又は管理権の喪失の宣告を取り消すことができる(836条)。

・親権を行う父または母は、やむを得ない事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、親権又は管理権を辞することができる(836条)。


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