小倉昌男 経営学 8 ダントツ三ヵ年計画、そして行政との闘い




 

ダントツ三ヵ年計画、そして行政との闘い

他社に先駆けて上の水準を目指す

非効率な許認可行政

民間企業は無用な規制に安易に屈してはならない。

 

1.創業五年で採算点クリア

サービスの差別化をおし進めた結果

徹底した業態化。商業貨物の大量取引を減らす。

 

2.ダントツ三ヵ年計画

他社の新規参入

・宅急便の全国網の完成

・翌日配達区域の拡大

・実現するための営業、作業の体制づくり

荷物の動きを登録管理する情報システム

 

・新ダントツ三ヵ年計画

2便制の導入、携帯端末の利用

 

・ダントツ三ヵ年計画3

数値を掲げる。

 

 

3.運輸省との闘い

利用する道路ごとに路線免許が必要とされていた。

免許申請と、同業者の持っている営業権の買収

道路運送法の恣意的な運用

 

4.モデルチェンジ、そして再び運輸省との闘い

宅急便での独自の運賃設定についての争い

そもそも運輸省に指示を出す権限はないはずである。

運輸省がトラック協会とだけ話し合い、事業者を無視している

世論を味方につける

 

 

5.過疎地の営業は赤字、のウソ

郡部へのサービスの拡大

販売促進に効果。

 


小倉昌男 経営学 7 サービスとコストの問題




 

サービスとコストの問題

サービスとコストは常に二律背反。経営者の判断は、この問題の決断。

サービス水準を上げることで潜在需要を開拓しようという試み。

 

1.サービスが先、利益は後

サービスの差別化して荷物の密度をあげる。

サービスとコストはトレードオフだが、両方の条件を比較検討して選択するという問題ではない。どちらを優先するかの問題。

 

 

2.車が先、荷物は後

 

3.なぜ社員を増やすのか

運送業は労働集約産業であるから、人員を増やせばサービスは改善される。

企業の生産性を高め、能力を発揮するのが、人の働きの最大のメリットであり、それが人の問題の中心でなければならない。

事業を行う以上、社員の働きをもって社会に貢献するものでなければ、企業が社会に存在する意味がない。

まずは良いサービスを提供すること。

 

 

4.安全第一、営業第二

過重労働になる仕事を断らせる

社長の役目は、会社の現状を正しく分析し、重点を選択し、それを論理的に説明すること。=戦略的思考をする。

 

 

 


トマ・ピケティ 21世紀の資本 おわりに




 

おわりに

社会科学研究の目的は、民主論争にとって代わるような数学的確実性を作り出すことではない。

 

 

1.資本主義の中心的な矛盾~r>g~

・民間財産に基づく市場経済は、放置するなら強力な収斂の力をもっている。

←知識と技能の拡散

 

・一方、格差拡大の強力な力もある。

・民間資本収益率rが所得と産出の成長率gを長期にわたって大幅に上回り得る。

過去に蓄積された富が、産出や賃金より急成長する。

資本主義のコントロールを取り戻したいのであれば、すべてを民主主義にかけるしかない。

地域的な政治統合

 

 

2.政治的歴史経済学に向けて

 

3.もっとも恵まれない人々の利益

あらゆる市民は、お金や計測、事実と歴史に真剣な興味を抱くべき。

 


トマ・ピケティ 21世紀の資本 16 公的債務の問題




 

公的債務の問題

支出を賄う方法=税金と負債

 

1.公的債務削減~資本課税・インフレ・緊縮財政~

民間資本に対し一時的な特別税をかける。

金融資産台帳の必要性。

 

2.インフレは富を再分配するか?

インフレ率が上がると、公的債務の実質価値は大幅に減る。

インフレは遊休資本に対する課税で、動的資本を推奨する。

累進資本課税の方が良い。

 

 

3、中央銀行は何をするのか?

中央銀行は最後に頼れる貸し手として活動すべきで、金融崩壊とデフレスパイラルを避けるために必要なあらゆることをすべきだ。

 

 

4.お金の創造と国民資本

中央銀行は富そのものは創り出さない。

富を急速に再分配できる。

 

 

5.キプロス危機~資本税と銀行規制が力をあわせるとき~

 

6.ユーロ~21世紀の国家なき通貨?~

 

7.欧州統合の問題

通貨主権の喪失

ユーロ圏諸国で公的債務をプールする。

法人税を通じて税金を源泉徴収する必要性

 

8.21世紀における政府と資本蓄積

資本を十分に蓄積させて収益を成長率まで減らせば、不労所得生活者の支配を終わらせられる。

他に、課税

 

 

9.法律と政治

債務は貧困者から金持ちに富を再分配してしまう。

予算制約を法律や憲法のような規定として定めるのは得策ではない。

 

 

10.気候変動と公的資本

自然資本の劣化

教育資本を増やし、自然資本の劣化を防ぐ。

 

 

11.経済的透明性と資本の民主的なコントロール

経済と金融の透明性

民間企業の口座の開示の必要性