民法択一 物権 占有権 占有の態様・種類


・占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有するものと推定する(×みなされる)(186条1項)

・占有における所有の意思の有無は、占有取得の原因たる事実によって外形的客観的に定められるべきものである!!!→賃貸借により取得した占有は、たとえ所有の意思があっても、他主占有であるというべき!!!

・権原の性質上、占有者に所有の意思表示がないものとされる場合において、占有者が新たな権原によりさらに所有の意思をもって占有を始めた場合、その占有の性質は、所有の意思をもってする占有に変更される(185条)!!!←永続した事実状態の尊重という時効制度の趣旨の貫徹と、所有の意思の表示や新権原を要求することで真の権利者に時効中断の機会を与えて保護する点との調和を図るため。フム

・相続人は、原則として被相続人の財産に属する権利義務を包括承継する(806条本文)→占有権も承継

・占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を合わせて主張することができる(187条1項)。
+187条1項は相続のごとき包括承継の場合にも適用され、相続人は必ずしも被相続人の占有についての善意・悪意の地位をそのまま承継するものではない!

・相続人が被相続人の死亡により相続財産の占有を承継したばかりでなく、新たに相続財産を事実上支配することによって占有を開始しその占有に所有の意思があると認められる場合には、被相続人の占有が他主占有であったときにも相続人は185条にいう「新たな権原」により所有の意思をもって占有を始めたものというべきである!!!!!
+相続人が、自己の占有が独自に要件を充たすことを主張立証する!

・相続人の占有の性質は被相続人の占有の性質から決定されるから、被相続人の占有が自主占有であることに対する相続人の知不知にかかわらず、相続開始と同時に所有の意思をもっての占有(被相続人が所有の意思をもって占有していた場合)となる。

・売買契約に基づいて開始される占有は、解除条件が付されている場合であっても、162条にいう所有の意思をもってする占有であるというを妨げず、かつ、現に解除条件が成就して当該売買契約が失効しても、それだけでは、この占有が所有の意思をもってする占有でなくなるというものではない!!!!!

・共同相続人の1人が単独に相続したものと信じて相続開始とともに相続財産を現実に占有し管理使用を専行(←自分の判断で行うこと=独断専行ナド)し、公租公課も支払っていたなどの事情があり、他の相続人が何ら関心をもたず意義も述べなかった場合、相続人は相続の時から相続財産につき単独所有者としての自主占有を取得する。