民法択一 物権 質権 権利質・転質


・指名債権を質権の目的とする場合において、その債権に証書があるとき、証書を交付しなければ質権設定の効力が生じないわけではない!!
+(債権質の設定)
第363条
債権であってこれを譲り渡すにはその証書を交付することを要するものを質権の目的とするとき、質権の設定は、その証書を交付することによって、その効力を生ずる。

・指名債権に対する質権設定についての第三債務者に対する通知又は承諾は、具体的に特定された者に対する質権設定についての通知又は承諾であることを要する!!!!

+判例(S58.6.30)
民法三六四条一項、四六七条の規定する指名債権に対する質権設定についての第三債務者に対する通知又はその承諾は、第三債務者以外の第三者に対する関係でも対抗要件をなすものであるところ、この対抗要件制度は、第三債務者が質権設定の事実を認識し、かつ、これが右第三債務者によつて第三者に表示されうることを根幹として成立しているものであり(最高裁昭和四七年(オ)第五九六号同四九年三月七日第一小法廷判決・民集二八巻二号一七四頁参照)、第三債務者が当該質権の目的債権を取引の対象としようとする第三者から右債権の帰属関係等の事情を問われたときには、質権設定の有無及び質権者が誰であるかを告知、公示することができ、また、そうすることを前提とし、これにより第三者に適宜な措置を講じさせ、その者が不当に不利益を被るのを防止しようとするものであるから、第三者に対する関係での対抗要件となりうる第三債務者に対する通知又はその承諾は、具体的に特定された者に対する質権設定についての通知又は承諾であることを要するものと解すべき!!!!ナルホドネ!である。
本件において原審が適法に確定した事実関係によれば、第三債務者である両角善吉の質権設定についての確定日付のある承諾書には、単に抽象的に、債権者である若原行平が同人の債務の担保として本件敷金返還請求権を他に差し入れることを承諾する旨の記載があるにすぎず、両角善吉において若原行平が上告人のために本件敷金返還請求権に対し質権を設定することを承諾する趣旨で右承諾書を作成したものとは認められないというのであるから、右承諾書による承諾は、上告人が本件敷金返還請求権に対し質権の設定を受けたことをもつて被上告人に対抗するための対抗要件としての承諾にはあたらないというべきである。これと同旨の原審の判断は正当であり、原判決に所論の違法はない。論旨は、採用することができない。 フムフム

+(指名債権を目的とする質権の対抗要件)
第364条
指名債権を質権の目的としたときは、第467条の規定に従い、第三債務者に質権の設定を通知し、又は第三債務者がこれを承諾しなければ、これをもって第三債務者その他の第三者に対抗することができない
+(指名債権の譲渡の対抗要件)
第467条
1項 指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2項 前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。

・質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる。
+(質権者による債権の取立て等)
第366条
1項 質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる。
2項 債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。
3項 前項の債権の弁済期が質権者の債権の弁済期前に到来したときは、質権者は、第三債務者にその弁済をすべき金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。
4項 債権の目的物が金銭でないときは、質権者は、弁済として受けた物について質権を有する。

・譲渡禁止特約のある指名債権を質権の目的とする場合、その特約につき質権者が悪意であれば、質権設定は無効である!!!
+理由を

・BはAから金銭を借り入れるに当たり、甲動産をAに引き渡し、質権を設定した場合、AはBの承諾なく、甲動産を第三者Cに質入れすることができる!!!
+(転質)
第348条
質権者は、その権利の存続期間内において、自己の責任で、質物について、転質をすることができる。この場合において、転質をしたことによって生じた損失については、不可抗力によるものであっても、その責任を負う
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転質には、承諾転質と責任転質がある。承諾転質というのは、質権設定者の承諾を得て、転質を設定することで、責任転質というのは、質権設定者の承諾を得ずに、自分の責任で転質をすることと。
転質が認められている趣旨は、質権者が一度質物に固定させた資金を、被担保債権の弁済期前に再び流動させることを可能にしようとすること。


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